実施年度
令和2年度・令和3年度
目的
新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、「働く大人」の方のお話を動画にて学校に提供。(※YouTubeにて公開)動画を通して、社会を支える職業を見つめ、働くことの意義について考え、児童自身の将来と社会の結びつきを知る機会とします。仕事のやりがいやお金の使い方を伝えることで、児童が大人になったときのビジョンを構築します。また、希望校を対象にLIVE配信を実施、児童⇔講師間でコミュニケーションを図りながら「働くこと」について考える機会としました。
実施内容
出演者にはインタビューシートをもとに、下記4つの観点についてお話ししていただき、撮影に臨みました。また、お仕事中の写真・動画等の素材をご提供いただき、動画に挿入することで児童の理解が深まるよう構成を工夫。児童一人一人が興味のある職種のインタビュー動画を選択することでより具体的に「働くこと」について考える場としました。社会を支える職業を見つめ、働くことの意義について考え、児童自身の将来と社会の結びつきを知る機会とします。
①お仕事の内容やきっかけについて
②お仕事のやりがいや目標について
③もらったお給料の使い道について
④フリーインタビュー
対象/実施校
小学校5~6年生対象/うるま市内の小学校18校で実施
・宮森小学校 ・城前小学校 ・伊波小学校 ・彩橋小学校 ・与那城小学校 ・南原小学校
・勝連小学校 ・平敷屋小学校 ・津堅小学校 ・川崎小学校 ・天願小学校 ・あげな小学校
・田場小学校 ・具志川小学校 ・兼原小学校 ・高江洲小学校 ・中原小学校 ・赤道小学校
モデルケース(YouTube配信)
実施日:令和3年11月29日
対 象:うるま市立与那城小学校6年生
講師名:よしもと沖縄 お笑い芸人 リョウジ氏
ANINE ART WORKS 山里秀太氏
うるま市消防本部 具志川消防署 高良清和氏
声のプロダクション 株式会社キャラ OKINAWA KINAKO氏 他
3コマに渡りインタビュー動画を活用したワーカーズトークを実施。導入では、学習の目的・めあてを確認し、意識づけを行った。各教室で3つほど動画を振り分け、児童は興味のある職業(動画)を視聴する形式。NO MARK提供のワークシートを活用しており、児童は真剣に学習に臨んでいた。
YouTube撮影の様子
モデルケース(LIVE配信)
実施日:令和3年12月16日
対 象:うるま市立赤道小学校6年生
講師名:与勝病院 大里洋子氏
久友設計株式会社 大城彦樹氏
声のプロダクション 株式会社キャラOKINAWA いずみゆい氏
Google meetを活用し、教室⇔講師間で対話ができるLIVE配信を実施。フリーインタビューでは、多くの児童が積極的に手を挙げて画面越しの講師とのコミュニケーションを楽しむ姿があり、「看護師になるために頑張るべきことは?」「看護や病院が抱える課題は?」「これまでにどんな建築に関わった?」「声優のお仕事で大変なことは?」など、活発に質問する姿勢が見られた。
令和2年度・令和3年度 職業一覧
宿泊サービス業・飲食サービス業・観光/マリンスポーツ関連・公安系公務員(消防士/警察官)・ペット/動物関連・スポーツ選手・教育/保育関連・医療/介護福祉・農業/漁業・デザイン/工芸関連・司会/タレント/声優業・保険代理店・法律関連・美容関連・文化財/学芸員・建築/建設関連・イベント制作/企画関連・国際協力機構・図書館司書・報道制作・不動産・調理師/栄養士関連・映画監督・プログラム/技術関連・YouTuber等
アンケート結果(令和3年度・一部抜粋)
※令和3年度 うるま市内小学校18校 対象児童に向けてのアンケート
事前アンケート集計 1358名/1413名(回収率96%) 事後アンケート集計 1173名/1413名(回収率83%)
児童の感想
○今まで将来についてあまり目標やきちんと夢を持っていなかったけれども、 この活動を通して、興味を持つ事ができました。この活動で大切と思ったのは、目標をきちんと持ち、その目標に向かって がんばる事が大切だと思いました。
○自分のなりたい将来の夢について、よく知ることができたし自分が知っている以上にまた、新たのことが知れたし、身についたと思いました。そしてこの職業について深く知ることができたし、なりたい職業のいいところややりがいについて知ることができたと思いました。
担当教諭の感想
○現在、児童一人一人にタブレットが配布されているため、自分の知りたい職業について動画を視聴できた。より自分の価値観に近い職業の話や将来について考えられた様子でした。
○動画での講話ではあったが、児童が職業に対して興味を持つ良いきっかけになったと思う。また、それぞれの職業の細かい仕事まで知ることができ、学校の調べ学習だけでは得ることのできなかった内容も多く、良かったと感じている。
所感・考察
対面での実施に比べると主体性に欠ける点が課題となったものの、実施後のアンケート「働くことや将来について考えることができたか」という質問に約9割の児童が肯定的な意見を示しています。他にも、キャリア教育の基礎的・汎用的能力である「人間関係形成・社会形成能力」「キャリアプランニング能力」に加え、「ライフプランニング」「郷土愛」の質問において意識の向上が見られました。沖縄やうるま市で働く大人の方のお話を通して、お仕事のやりがいをはじめ、お給料の使い方、学校生活と社会との繋がりについて話していただいたことが要因と考えられます。また、AIテキストマイニングの結果からも「働くこと」への児童の意識の変化が見られました。実施前は「稼ぐ・お金」という単語が多く、実施後は「将来・人間関係・勉強・言葉遣い」といった単語が現れたことで「働くこと」や「働くうえで大切なこと」、「将来に向けて学校生活の中で頑張ること」への意識や意欲の高まりが読み取れます。
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